a Day

中野のThe Pocketで行われたお芝居を見に行ってきました。客演で知人が出演してるのですよ。
すごいきれいな小屋で、設備もよくて。普段、あんまり小屋なんて関係ないよと思ってはいるんだけど、やっぱりいい小屋の方が物語には入りやすいよね。たぶんざっと150人ぐらいの小屋なので、今まで見に行ったお芝居では割と大きめな小屋かなー。
ストーリーの縦糸は、数年前に無理をして出産したために母子共に亡くなってしまった夫=今日退任する刑事の亡き妻とのダイアログと、半身不随の娘に手をかけてしまった父親に対する陪審員裁判の裁判員の評議と、自殺系サイトの最初で最後のオフ会とがあって、登場人物が皆、それぞれの出来事に対して、役割を持っている横糸と、こうきれいにかみ合った、おもしろくていい脚本でした。
あとね、キャスティングがたぶんとてもいいんだと思うんですよ。説得力のあるキャスティングというか。
残念ながら、産院とか、裁判員裁判についてはあんまり知識がないのでアレですが、オフ会の人々とか、ああ、そんな感じだよねーという、心地よい誇張がおもしろかったです。
テーマは、なんとしても、何があっても生きようぜ、っていうことなんだと思うんだけど、暗くなりがちなテーマでも、各所にコメディーの要素が入っていて、堅苦しくなくて楽しめました。
役者の皆さんも、なんというか、芸達者というか。千秋楽前日に見に行ったからかもしれないけど、役をちゃんと消化して演じられていた気がして、特になんか引っかかるような感じもなく、すっと世界に入れました。
あとね、たぶん、この芝居は、これ以上尺が長くても短くてもおもしろくなかった気がするのね。本当にうまくまとめられているなあと。演出の方と役者の方々の力量なのかもですが。
久しぶりに、気持ちよく泣きました。
実際問題、主張に100%同意するわけではないけど、こういうお芝居がもっとあっていいんだよなあと。TVでくそつまらないドラマ見てるよりこっちの方がいいよなあと。
まあ、そんなことを考えたりしました。
あとね、ボクは芝居の雰囲気を作るのは、主な芝居をしてるときに、同じ板にあがっている主な芝居をしていない、周りのキャストの挙動だと思うのね。で、比較的、主な流れはそっちのけで、周りを見たりしてるんだけど、今回はそんな余裕があんまりなかったのですよ。欲を言えばもう数回見たかったなあと。

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