StGraceCourt(グレースコート学園編)

あ、あっしでやすか? 「りにとか」と申します。以後お見知りおきを。いえ、気軽に「りに公」と読んでいただければいいでやんす。
ついに念願のグレースコート学園に入学できたでやんすよ。これで、いつかは猫娘をはべらせてもふもふ……、い、いやでやんすなあ、司祭を目指してがんばるに決まってるでやんすよ。
にしても、この学園は変わった生徒がいっぱいいるでやんすね。先ほども、軽音の女子が、「部長が来ない!こんなことならライブでも行けばよかった」とぼやいてたでやすよ。学園に来ないでライブに入り浸っても、留年しないんでやすかね?
ん、なんか道端に熊のぬいぐるみが……。
お、おおおお、急に動いたでやすよ!って、ぬいぐるみをしょってる女の子でやした。って、よく見たら先輩でやすね。人は見かけによらないもんでやんす。
あ、あそこに歩いてるのは、生徒会長でやんすね。さすが風格が違……、ん、いま、なんか謎の動きを? いや、清楚可憐な生徒会長がそんなはずはありやせんぜ、あっしの見間違えでやんしょう。
ところで、いい加減教室へ行く時間でやんすね、まだなれないんで、道に迷ったでやんす。あ、そこのおとなしそうな女の子に道を聞くでやんす。もし?そこの人? あ、 あれれ? 顔を見るなり、驚いて逃げて行ってしまったでやんす……。あっしは、そんなに怖そうな顔をしてたんでやんしょうか? 
あ、さっきの軽音女子がいたでやんす。ああ、同級生でやんしたか。じゃあ、あっしも教室までご一緒させていただいてよござんすか? おお、助かるでやんす。
…………。 それにしても、さっきの子、かわいい女の子でやんした。あの子も生徒なんでやんすかね? …………。 また合えるといいでやんすね。