場所はあえて秘しますが。
ちょっと不思議な体験をしたので。
元々は三島市内でちょっと原稿の書ける喫茶店でもないかなあと思ってググってたわけですが。
なんか、本格的をうたう喫茶店が市内にあるらしいと言う検索結果に興味を持って、その店を訪れてみたんですよ。
だいたいですね、世の喫茶店は悲しいことに、単なるコーヒーショップで、紅茶がすごくおざなりなので。サイトを見る限りコーヒーがメインながら、紅茶もこだわっている、とのことだったので。
結果から言うと、その意気込みほどのクオリティーには達してないとは感じました。僕も別に舌が肥えているわけではないので、どこの茶葉がどうこうとは言いませんけどね。まあ、地方都市で、いろいろな茶葉をそろえても、客の方がついて行けないでしょうし……
ただ、まじめに喫茶店をしていることは確かで、そういう意味では変な趣味のお店よりはしっかりとしてる気がしました。
でも、それだけじゃ記事を書こうという気にはなってないんです。
突然ですけど、僕は喫煙経験もなく、たばこの煙も苦手な方です。特に飲食店で暴力的に攻め込んでくる見ず知らずの人の煙が苦手で……
お店に入って、各テーブルには、ちゃんと選んだかっこいい灰皿と、ちょっと高めの使い捨てライターがおいてあったので、ここは喫煙がOKなお店なんだな、と一瞬にしてわかりました。
でも、全然たばこ臭くないんです、お店が。もしかしたらお客さんが少ないのかもしれないですけれども。
しばらくして、お店のマスター(初老のすてきな容姿の方です。接客は……ですが)が、自然にたばこを吸い始めました。だから、少なくともこのお店でマスターがある程度の頻度でたばこを吸っていることは確かなんです。そもそも、初対面なのにそのマスターの紫煙の香りが、気にならないというか、すごい優しいんですよ。こんなことは初めてなので、たばこを本格的に嗜む人に聞いてみたいんですけど、そういう銘柄なのかもしれません。残念ながらマスターは僕に対して背を向けていたので、銘柄とかはわからなかったですが。
まあ、その辺は余談なので、出てきたものの話を。
メニューを見て、コーヒーは豆レベルまで種類があるのだけれども、紅茶はダージリンとか、セイロンとか大さっぱなので、基本的には専門はコーヒーなんだな、とは思いました。
ただ、紅茶以上に佐倉はコーヒーは舌が聞かないので。ダージリンブレンド、一番安いものを注文しました。
注文後ちゃんとお湯を沸かして、ティーポットで出てきました。そうなんですよ。この、あらかじめ湧かしていないお湯、空気がいっぱい入ったお湯でポットに入れて出す、っていうことだけでも普通の喫茶店では出来ないんです。
出てきたダージリンは……まあ、本当に家庭用ブレンドのアレにかなり近い味わい、ですが。色がきれいに出てました。二杯目以降はきちんと香りも出ていて、地方都市において、こういうお店に巡り会えるのはある意味幸運かなと思いました。
あ、そうそう。一番ちゃんと知ってるなと思ったのは、こちらはコーヒー用の首長銅製ポットで注いでいましたけど、きちんとカップを温めて出してくれたことです。喫茶店を名乗るのにこれすら出来ないところが多いですからね……。余談ですけど、あのポットだったら、たぶんコーヒーの蒸らし方もある程度期待出来そうです。
なんか、ここなら暇があったら顔出してもいいかなあ。という。いや、接客は微妙でしたけどね。特にマスター。でもいいじゃないですか。そういうのは大きなチェーンに任せても。