秋葉原のアミューズメントカフェ、St.Gracecourtが今日閉店しました。
色々な思い入れがあるお店で、おそらく一番数通ったお店ではあるのです。
元々、メイド喫茶なるものに本格的に通うことになったのは、イヌ発電女史に出会ったからだったのです。なので彼女が店長をすると言うことで、期待と不安が入り乱れたオープンだったように記憶しています。
開店当初はおそらく事前に用意したコンセプトがうまくいかず、色々模索して、グレスコカラーが出始めた頃からリーマンショックのちょっと後ぐらいまでが黄金期だった気がします。
黄金期のグレスコは良くも悪くも「現実喫茶」でした。そりゃ、接客業ですから素の状態はあり得ないし、こういう店のキャストですからある程度のキャラクターというか、役回りというか、そういうのはあったんでしょうけど、なんというか、いわゆる萌え系キャストというのがむしろ少数派で、客から見て色々フリーダムに見える、ぶっちゃけて言うと「こんな感じだが、この店は本当に大丈夫なのか?」とか「だめだ、この店何とかしないと!」という、一種危うい感じが絶妙におもしろいお店だったと思います。
まあ、そもそも。コンセプトが教会なのに、ネタイベントが一番おもしろいという、ある意味客を選ぶ”大人な店”だった気がします。
あと、世代毎に微妙に分かれてはいますが、やめたスタッフも現役スタッフも、わりかしずっとつながっている娘が多い印象があるのはなかなかすごいよなあ、と思います。
変化が早い秋葉原においては、いわゆるコンセプトカフェ自体がすでに斜陽産業ではないかと思うのですが、とにかく、食べものと接客のレベルが一定以上である、トラディショナルな店舗がまた一つ無くなることは痛恨の極みと言わざるを得ません。
いつも何かの終了時にはMatrixからの引用で「始まりのあるものはすべて終わりがある(Everything that has a beginning has an end.)」を引用させていただいていますが、今回は同じMatrixから「なんてこった! あれは夢じゃなかったんだ!(Jesus Christ, that thing’s real?!)」を引用させていただきたいと思います。
私事で最後に立ち会えなかったのが大変残念ですが、最後までがんばったスタッフの皆様に「神のご加護がありますように!」