皆さん、知ってました? フロマージュも実はチーズケーキなんですよ?
コミックマーケット80にて、お買い上げの方、そうでない方(後者が圧倒的多数ですが)、佐倉羽織でございます。
実はSS本「フロマージュとチーズケーキ」は、最終的に佐倉の個人誌になったのですが、実はそう決まったのは8月9日の時点だったんですよね。(いや、いろいろありました。個人誌に決まってからも) だから、実は本誌の後書きって、9日時点で「個人誌でもゲスト原稿があっても、はたまたゲスト原稿がどんな形態でも」困らないように書いてるので、後書きとしては不完全燃焼なんですよね……
ところで、皆さんは本、特に小説本をどこから読みますか?
佐倉は実は後書きから読む人なんですよ。なので。やっぱり後書きではこう、執筆後のハイな状態で作品について語りたいじゃないですかw っていうか、そういう後書きが好きなんですけどね、つまり。
まあ、なので、この際だからWebに書いちゃおうかな、という企画です。はい。後書きだからネタバレもあるかもしれないYO でもまあ、いいんじゃないかな、きっと。しらないけど
出版時の後書きにも書きましたけど、もともとこの物語は「各時間軸のまどかがほむらに誰を選ぶか迫るんだけど、ほむらは最初の時間軸のマミさんを選ぶ」というお題からスタートしました。
表題の「フロマージュとチーズケーキ」は、ほとんど同じ物からどちらを選ぶのか、というのが実は物語の本質なのかな、という思いで付けました。 といいつつ、実はこのケーキ、実在していて、某店で表紙か挿絵に使おうと思って撮影までしてきたんですけどね。というか初稿ではロールケーキだったんですよね……創作って何がどうネタになるのかわかりませんね、ほんと。
というか、選んだのは最初の時間軸のマミさんじゃなくて最後の時間軸のマミさんじゃん、って思っている方、鋭いです。実は作者が「喫茶マドカミ」と密かに呼んでいるあのお茶会シーン、第四稿あたりまであの場にマミさんが居たんです。っていうかアシスタントでした。ええ、もっとバラエティー番組みたいな話だったんです。「第一回チキチキほむらちゃんはどのまどかを選ぶ選手権」みたいな感じで。そうしたらページ数がもうすごいことになりまして。で、削っていって今の形に近くなりました。決定稿直前に、今の話にだいぶ近くなるまで、コーヒーまどかこと内部コード「ヤンデレまどか」にスポットが当たっていて、もっと血なまぐさい(?)話だったりしたんですけどね。いや、この改稿の間に捨てた設定でもう何本もかけそうな勢いなので、その辺はまた書くかもしれません。
製本の段階で気がついたんですけど、「喫茶マドカミ」の前後って、ちょうど同じページ数なんですよね。だから、ホッチキス外して「喫茶マドカミ」部分を捨てちゃっても一応話として成立するという……これまめちしきですよw
さらに。初稿の前のプロットの時点では小説形式じゃなくてAR台本形式だったんですよね。上の段に地の文が、下の段に細かい感情の指定と台詞が話者を特定して書いてある形式です。アバンタイトルの謎のナレーション的ページはその時の名残で、あの部分は城達也の声で読んでください、ホントに。さらにそこから逆算して最初の異国の魔法少女達の話は、じつはさよなら銀河鉄道999あたりのオマージュだとか、そういうね、年代がわかる小ネタがいろいろ入ってはいますが。あ、最終稿まで異国の魔法少女達には名前がなかったんですが、同時期に関わらせていただいた、riddles cafeの登場人物から名前をお借りしています。なんで、「ロッテ」はお菓子の魔女のシャルロッテではないんです。魔法少女名と魔女名って違いますからね。さらに言うと「フロマージュとチーズケーキ」「riddles cafe」と両方から独立して、この異国の魔法少女のお話も頭の中でもやもやできあがっていたりして、もしかしたらそういう話を書くかもしれません。
よし、大体書きたいことは書いたぞw
最後に謝辞です。校正に協力してくれた友人のN氏、G氏、そしてU氏、本当にありがとうございました。特にN氏は内容に対するアドバイスを、U氏には組版処理に関するアドバイスをいただき、物語がよりすばらしいモノになったと感謝しております。
そして、買っていただいた方、これから買う方w ありがとうございました。 もし、読んで少しでも気に入るところがあればまた次作も手にとっていただけるとありがたいです。
ほむらちゃんではないですが、本当にかけがえのない大切な人に囲まれて、佐倉はこうして筆がとれるんだなあと実感しております。
ではまた、次作で会いましょう!